『サブカルニッポンの新自由主義』 鈴木謙介 著

新自由主義は、自由主義経済から続く市場原理主義におけるスミスの『神の見えざる手』の考えを受け継ぎ、国家による経済の介入はご法度とし、企業中心主義による労働力の流動化と株主・経営者への利益分配、企業の拡大化し、グローバル化により、格差をうみだしている。

個人的には本書のなかで、ヒッピーとハッカーにおける類似点・相違点に関する考察は新たな発見であった。

類似点としてあげらるのはアナーキズムであり、中央集権的な権力に対する対立であり、匿名的な(肩書きと理解する)コミュニティーの確立にあるとする一方で、相違点としてハッカーは個人の実力により、フィールドを確立していくようなフロンティア精神を持っているいる点に対しヒッピーは対等な関係を理想としているという点を上げている。


文科系トークラジオ「life」の活動など鈴木謙介氏の活動から目が離せない。