『東京大学「ノイズ文化論」講義』 宮沢章夫 著

「ノイズ」という言葉を単に「雑音」や音響学的な解釈にとどまらず、拡大解釈することによって排除されるものに焦点をあて現代を読み解いている。
そもそも排除の対象であった音響学上での「ノイズ」は、現在では音楽の一ジャンルとなっている。ジョン・ケージが扱った「ノイズ」はポストモダン的な解釈によって評価された。本書で紹介されている、一方で「メルツバウ」の音楽は解釈を跳ね除け、「ノイズ」そのものを表現している。そこには「ノイズ」がその記号性ではなく、排除されていた「ノイズ」を解き放つように終始「ノイズ」が流される。

ジョン・ケージ

メルツバウ


ノイズ雑感

JR高円寺の高架下、中央線の轟音が鳴り響き、お香のにおいがして、酔っ払いはジョッキビールでうがい、定食屋はいつも相席。
僕がここを好きなのはノイズに満ちているからだろう。


東京大学「ノイズ文化論」講義

東京大学「ノイズ文化論」講義