新入生歓迎 ウォークラリー 東京ダイバー

毎年、この時期、大学では、新入生歓迎ウォークラリーが行われる。
OBの方々・教授を中心に、上級生くっついて、新入生と東京の名建築を、各グループに別れて回る。
僕は三度参加し、一度目は上野・二度目は代官山・三度目(今回)新橋から皇居周辺 を見学した。
今日東京の街には、たくさんの建築探偵団がカメラを持って街歩きをした。
熟練探偵が、スルスルとトリックを紐解いていくのを見て、僕たち後輩探偵はハーっと関心する。
僕たちのグループは、以下の建築をポイントにして、歩いた

静岡新聞・放送東京支部
丹下健三さんの作品。中銀カプセルタワーにつづき、ザ・メタボリ建築。1968年に建てられた、この建物に、40年以上たった今でも、十分驚かされる。主幹から伸びるキャンチのすぼまり方、フランジをファサード出しているところが、好み。

ソニービル
葦原義信さんの作品。エレヴェーションがステップフロアーになっており、エレヴェーションフロアガイドも、スキップフロア状に、ガンコウしているのは、グッとくる。

メゾンエルメス
ファサードが、ガラスブロックで覆われている、エントランス方面のファサードは地上3Mくらいのところで、カット
されている。45°にカットされその断面が、表に見えているところなんかの、ディテールのバランス感覚がすばらしい。ガラスの鋭利さが、やわらげられる。
カットされた、エッジの部分のガラスブロックは、シーリングされてなく、支持金属部品が、透けて見えるようになっているのは、エンジニアの種明かしにもなっている。

東京国際フォーラム
巨大な吹き抜けの壮麗さと、ファサードのガラスを支える骨組みがかっこよすぎる。
頭上を斜めに走る、ブリッジの素っ気なさがクール。
笑ってしまうくらい、ピン接合は、それがピン接合であるとわかりやすく巨大。

丸ビル
新丸ビル
秘密の小さなガラスと鉄骨のパッサージュは、探偵ごころをくすぐられる。
周辺の地面のテクチャーが、石畳、木デッキ、タイル、アスファルトと、丁寧計画されている。

東京駅
(工事中)

桜田門
皇居ランナーが、異常に多くて、まず驚く。僕もランニングが好きだけど、わざわざ皇居まで行きたいとは思わない。
丈夫な足と、ちょっとした運動靴と、地面があればタダでどこでもできるってのがランニングの醍醐味である。
天皇を囲んで、周りを無心で走りながら、ハイになるなんて、ちょっとシャーマニズムはいっている。特攻隊が憑依しそうなものである。
儀式として考えるなら、試してみてもいいかもしれない。
というのは、おいといて。桜田門がどうすごいのかは、僕はわからなかった。
その前にある、警視庁の建物のが無骨でかっこよかった。


国会議事堂
これが、日本のポリティカルコレクトな建築である。
丸太をかついで、突撃、占拠しようと、企てたであろう世代、団塊であろう方々が、はとバスツアーで、大量に見学に来ていた。
ヘルメットと、サングラス、マスクをはずし、火炎瓶をおいて、 ポロシャツとスラックスで携帯を片手に、パシャリ
である。
それでも、国家議事堂は、かわらづ胸をはってこちらをえっへん、と見ているのである。


国立国会図書館
前川國男さんの作品、新館も前川さんだそう。
白く塗装されても、コンクリートの木目が、しっかり見える。
もう一度しっかり見に行きたい。

最高裁判所
ロシア構成主義を思わせるが、重厚で静的な構成。
沈黙の中で、ハンマーがカーンと鳴るのが聞こえて来そうである。





今日は24時から、下北沢のスタジオでアフターダークなセッション。