『磯崎新の建築談義♯9 サン・カルロ・アッレ・クァトロ・フォンターネ聖堂』 磯崎新 著  篠山紀信 写真


フランチェスコ・ボッロミーニ1599-1667設計のローマのサン・カルロ・アッレ・クァトロ・フォンターネ聖堂

楕円
・『歪んだ真珠』セベロ・サンドゥイ
「円の円周に弾力性をもたせ、円の中心に細胞核のような分裂能力を付与するのである。周囲を引き伸ばし、中心をもうひとつ複製する」
・「動きの感覚を持ち、静的な調和を感じさせる円を引き伸ばした形」
ケプラーの惑星楕円軌道説 1571-1630
・「楕円にふたつの焦点があるように、旧世界と新世界の二極の関係性が重要になります。」
・「彼の生きた時代の世界観も、幾何学的な、中心が固定された世界から、中心がふたつになり、動的に動かなければならないような世界へと移っていきます。」
・「歪んだ真珠がさらに歪まされながら、ベルニーニの「聖女テレジアの法悦」を超えるほどの空間のエクスタシーを感じさせる」