『everybodyeverything』 ウィスット・ポンニミット

ウィスット・ポンニミット。タイ出身のマンガ家(タイで初のマンガ家)。
一年くらい前にかってから何度も読んで、よむたびに泣けます。
胃がよわっているときの、おかゆです。
自分が涙もろいのではなくて、登場人物たちの人柄や感情がきちんと描かれているからでしょう。
いったこともないのにタイの空気をすったような気持ちなるのは不思議です。
短編のストーリーのなかで、誰もがきっと経験したであろうことや考えていることがとても素直に書いてあります。
いっしょになって素直になってしまうのでしょう。
なんでもないことの中で、一見なんでもないようなことの中で、それがとんでもないくらい大事なことであることを知ることができる。
名づけ得ぬ大事なことを見つけるのは簡単ではないですが、すでにもっているものなので、すでにもっているものにきづいておどろくようなことがおこるんだと思います。
こんなにいいものもってるじゃん!っと。
ただそれだけをわかるってことが、むずかしいってことにもおどろきます。
あれピントがづれてるじゃん!っと。
ピントがあってくるといままでのことまで、よくみえてくるのでまたおどろきます。
ボケてるじゃん!っと。

はじめて現代美術館でアニメーションをみたときは動けませんでした。